最初の1週間、ビアンコさんたちは「水の音」に耳を澄ませます。
この日、先生は子どもたちへ何の声掛けもせず、無言で水道へ行き、2リットルのペットボトルいっぱいに入った水をいきなり流し始めました。ペットボトルの口からドボンドボンという大きな音を立てて、たくさんの水が流れ出してきました。
ビアンコさんたちは、そのドボンドボンという音にびっくりして、一斉に水道の先生に注目。
普段、水あそびが大好きな1歳児さんたちは、水道に行っていたずらをしては袖口を濡らし、先生に叱られています。それなのに、今日は、普段叱っている先生が水あそびをしているではありませんか。しかも大きな音を立てながら。
子どもたちは、唖然として先生を見つめます。
「ダメだよ、先生、そんなにたくさんの水を流して遊んだら叱られちゃうよ…」とでも言いたげな表情で、大量に流れる水と先生を交互に眺めています。
ドボンドボンという大きな音にびっくりしている様子でもありました。
次に、先生はボールを2つ取り出し、片方のボールからもう一方のボールへ水を垂らし始めました。
今度の水は、細い線になって、チョボチョボチョボ…という音を立てながら流れます。その音を聞いていた子どもたちは、だんだんその水が触ってみたくなった様子です。徐々に近寄ってきて、手を差し出し始めました。
水の線に触れると流れが遮られて音が止まるので、ハッとして手を引きます。そんな動作を繰り返し、水の線を遮りながら、チョボチョボチョボ…という音を楽しむ姿が見られました。
また今度は、先生は500mlのペットボトルを持ってやって来ました。
中に少しの水を入れて上下に振ると、ジャバジャバという音がしました。
Kちゃんは、ビアンコで一番のお姉さん。力があるので勢いよくペットボトルを振ることができ、ジャバジャバという音をとても楽しんでいました。
他のビアンコさんは、まだ少し小さいので手首の力が弱くて上手に振ることができません。
そこで先生は「魔法」を使い、ペットボトルの水に絵の具を一垂らし。
ボトルを振るうちに絵の具が溶けて、水が鮮やかな色水へと変わります。「音」ではありませんでしたが、この変化に目を輝かせるビアンコさんたちでした。
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